フルタイムで働いていても美味しい料理を作るための5ヶ条 Efficient Cooking 

料理は、数ある家事の中でも、時間を投資する価値が一番高いものだと思っています。

なぜなら、美味しく栄養のある料理を作ることができれば、1)美味しいものを食べること、2)家族を喜ばせること、3)健康、4)美容という、私の人生における重要優先事項(欲求)のうち4つを満たすことができる!からです。

美味しく、栄養のある食事をすると、身も心も癒されますよね。

しかも、「うちの味」なり「お袋の味」なりを確立することができるという意味で、クリエイティブ。

さらに、ロンドンには簡単に買い足せる安くて美味しくて栄養のあるお惣菜を売っているお店がほとんどないので(どれかの要素を犠牲にすればあります。例えば高級なお惣菜屋さんで買えばそれなりに美味しく栄養もありますが、一品1000円ぐらいしてしまいます)、自分で作るしかない。

とはいえ、平日はフルタイムで働いていて勤務時間も長めなので、時間をかけたくてもかけることがなかなかできていないのが現実です。しかも、実は「時間をかける」こと自体は単なる手段であって、重要なことではないのですよね。バリュー・イノベーションという考え方があるように(出典:「ブルー・オーシャン戦略」)、いくら手をかけても、サービスの受取り側が価値を感じないのであればそれは時間の無駄なので(時間が余りある場合は別)、できるだけ手間をはぶいて、かつ最高の結果(美味しく栄養のある食事)を導くことを心がけたいと思っています。

さらに、いまコロナウィルスの影響で夫も私も在宅勤務となり、ほとんど3食自炊生活を送っているので、ますます一食一食の準備に時間をかけていられません。

そのために現時点で気をつけていること、今後気をつけたいと思っている部分をまとめてみました。

1)無駄な工程を省く

料理本なんかを覗くと、「まずは皮をむく」だとか「根菜の角をとる」だとか、「鱗を綺麗にとる」だとか、細かく指定があるものが多いのですが、そもそも皮ごと食べることができる野菜に関しては皮をむく必要はありませんし(むしろ皮の周辺は栄養価も高いので勿体無い)、根菜の形が少しぐらい崩れていても味には関係しないですし、鱗はコラーゲンやカルシウムでできているので、食べる側が気にならないなら剥がす必要はありません(魚の種類にもよりますが)。こうした、料理を美しくみせるための処理は、今の私にとってはあまり重要なことではないので、意識して極力やらないようにしています。特にイギリス人の夫は、上述した手間をかけたとしてもおそらくそのことに一ミリも気づかないでしょうし。。。

食材の切り方にしてみても、味に影響がない場合はみじん切りではなくざく切りにするなど、簡略化できるところは簡略化しようと思っています。

ただし、無駄な工程を省くのはあくまでも得たい最終結果の質を落とすことがない範囲で、です。逆に、時間をいまだにかけているところは、味噌汁などの出汁をとること(だしの素など化学調味料をなるべく使わない)や、低温調理などです。これらは、時間をかけたほうが美味しくてかつ栄養面でもメリットがあるため、省いていません。

一部の料理本は、明らかに子育てや仕事で忙しく、家事は二の次にならざるを得ない状況に置かれた女性(男性も)を想定して書かれていません。自分にとって必要でない工程は、罪悪感を感じることなく徹底的に省き、自分や家族の目を愉しませるためなどのプラスαの手間は、週末など時間があるときにやるようにする をモットーにしています。

2)そもそも工程が少ないメニューを作りやすい環境を整える

オーブン料理やスープ、鍋、焼肉など、ほぼ野菜を切るだけのいわゆる「手のこんでいない」料理を作りやすい環境を整えることは大事だと思います。例えば、電子レンジをオーブン付きのものしたり、鍋コンロやホットプレートを買ったりすることはかなり良い投資だと思います。私は電気式のコンロが欲しいなあと今もくろんでいます。

↑電気コンロ。こういうやつです

ヘルシオとかホットクックとか、煮物や蒸し物を自動でしてくれるという調理家電にもすごく興味を持っています。フィリップスのマルチカッターなんかも玉ねぎのみじん切りに等に活躍しそうですよね。

3)すぐできるメニューのレパートリーを増やす

すぐできるメニューの代表例は、パスタです。麺類が好きでよく作るのですが、パスタを茹でている間(Diccecoのスパゲッティなら6分半−7分。アルデンテが好きなもので。。)にソースを作り、最後にパスタとソースをフライパンで和えて完了なので、10分あればできます。その他にも、電子レンジを駆使して下準備できるメニューや、サバ缶など開けて足すだけの食材を使ったメニューを豊富に持っておくと、時間がない時に便利です。

4)それ一品で家族全員が満足するメニューのレパートリーを豊富に持っておく

私も夫もカレーが大好きなので、平均jして週に2回はカレーを作っています。とはいえ同じ味のカレーだと飽きてしまうので、味はもちろん変えています。レパートリーとしてはインドカレーだと魚カレー、エビカレー、チキンカレー(北インド風と南インド風の2種類)、ラムカレー、ひき肉カレー、卵カレー、ダール(お豆を使ったベジタリアンカレーです)、そして日本式のルーを使ったカレー、と合計で少なくとも10種類のレパートリーを持っています。何を隠そう、私はインドに住んでいたことがあり、インド料理の師匠がかなり身近にいるので、インド式のカレー作りには自信があります。具材によってスパイスの配合を調整しているので味わいはそれぞれけっこう異なります。

カレーを作った日は、カレーに玄米ご飯と蒸し野菜(ブロッコリーなど)を添えるだけで、他のメニューは作りません。夫も私もカレーだけで十分に満足するので、他のものを作る必要がないのです。また、カレーは一度作ったら冷蔵庫か冷凍庫に保存して、翌日、あるいは冷凍していれば数日後にまた食べることができるようにしています。

また、近所のお肉屋さんで仕入れたおいしいお肉をステーキにするときも、簡単に炒めるか蒸すかした野菜か野菜スティック(お洒落に言えばバーニャカウダー)やらチーズのような切っておくだけの前菜をちょっと奮発したワインとともに愉しみます。肉を焼いて野菜を切るだけなのですが、充分ご馳走感があって満足できるので、全く問題ありません。

他にも、一時期流行ったぎゅうぎゅう焼きに近いオーブン料理をよく作ります。オーブントレイに肉か魚と野菜をぎゅうぎゅうに詰めてオリーブオイルをたっぷりかけてと塩胡椒して(うちはプラスで育てているローズマリーをちぎって一緒に放り込みます)オーブンで20分ほど焼くだけで、野菜もタンパク質もとれて最高においしい料理になります。

「こうした一品作るだけでいい料理」の幅を広く持っておくと、段取りが少なくて手間がかかりません。

5)作り置きできる保存食を活用する

先日キャベツをざく切りにして塩昆布とごま油で和えた副菜を作り過ぎてしまったのですが、それを漬物のようにして数日楽しむことができ、改めて保存食の便利さを実感しました。もうちょっとレパートリーを増やしたいと思っているので、新しいものを作ったらこちらに載せようと思います。今のところ作ってみたいのは、マッシュルームのオリーブオイル漬けと、ザワークラフトなどです。伝統的な保存食にはその国の知恵と栄養が詰まっているのでは!?と思っているので、そういった観点で世界各地の保存食を試してみるのも楽しそうです。

有限な時間を賢く使って、おいしい料理を作るためのアイディアを、今後も引き続き研究していこうと思います。

Author: tomimunch

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