「私服の制服化」というコンセプトがあります。
身に付けるものをパターン化することで、「今日は何を着よう?」と悩む時間と労力をセーブできるという考え方ですね。
いつも同じ服を着ている人、といえばApple創始者スティーブ・ジョブスの黒のタートルネック+デニム+白のスニーカーや、Facebook創始者ザッカバーグのグレーTシャツ+デニム などがパッと思い浮かぶと思いますが、他にも少し前ですとアインシュタインや、オバマ元大統領などもこの「制服化」を実践していたと言われています。
2006年に発表されたコーネル大学による研究によると、人は食べ物に関する物だけで1日に200以上の意思決定をしており、さらに他の数々の研究から、大人はおよそ1日に35,000もの決断をしていることがわかっています(子どもでも30,000だそうです:出典)。そして、この意思決定に必要な「気力」は、「体力」と同じように、1日で使える量に限りがあるというのです。
そこで、敢えて優先順位の低いものに関する「選ぶ自由」を制限することで、自分にとってより重要な意思決定に費やす余力を残しておくというのが、「私服化」の戦略ですね。つまり、脳の省エネです。
「今日は何を着よう?と考えること自体が楽しい」という人もいると思います。そういう人はもちろん制服化などする必要はないのですが、ある程度似合う服をきたいけれど、着る洋服について悩んでいる時間が勿体無い…。と考える私のような思考回路の人間にとっては、この制服化という考え方は有効です。
自分にはこれが似合う!というスタイルを一度理解することさえ出来れば、あとは何も考えずにオートモードで身支度ができるからです。
例えば私はこここ3年、装飾として身に付けるのはほぼ決まって婚約&結婚指輪、腕時計、パールのピアス の3点のみ。
仕事に行く時も、お出かけする時も、基本的には朝何も考えずにこの3つをつけておしまい。特別なイベントの時だけ、ピアスを変えたり、ネックレスやスカーフ等をプラスしてちょっとしたアレンジを楽しみます。
洋服に関しては、色々試行錯誤した結果、ワンピースか、白or黒ズボン+トップス(素材感の良いもの)のどちらか。
靴はローファーかブローグかフラットシューズ。という組み合わせに落ち着いています。
ちなみにイメージとしては、↓の写真のような、女性らしくて上品かつカジュアルなスタイルが理想です。
身に付けるものをある程度決めてしまうことで、最低限の労力で、持ち物も少なく済んで、すっきりとした住環境も保つことができるので、一石三鳥。
一度、じっくり時間をかけて自分の「いつものスタイル」について考えてみると、その後楽かもしれません。
忙しくて常に余裕がないという人は、生活の「オートモード化」をどんどん採り入れ、自分が意思決定する必要すらないものについては決断自体を外注(アウトソース)してしまう ということをお勧めします。
例えば料理に時間とエネルギーを費やせない!という場合は、栄養バランスのあるメニューを定型化し、それを普段オートモードで作れるように週末に下準備・作り置きなどをしておくという手や、外注してしまう(他の家族に頼む、ヘルパーを雇う、外食、Ubereats)等といった手段があります。
私自身は「何食べよう?」と考え、料理をすること自体がストレス解消になっているので、今のところ食に関しては敢えてオートモード化しようとは思いませんが。
ちなみにスタイルに関しては、こういった本を参考にするのも良いですね。